12月24日のクリスマスイブ。一般的にサンタさんはイブの夜にプレゼントを枕元に置いて去る。姿の見えないサンタさんは子どもにとって不思議な夢の存在である。どうして自分の欲しいものがわかるのだろう?どうやっておもちゃをここまで運ぶのだろう?不思議な気持ち、喜びや驚きが交差する。25日の朝、様々な不思議はプレゼントをもらった喜びによってかき消され、サンタさんの存在問題はいつの間にか先送り案件となってしまう。
プレゼントの形は物だけだろうか?
サンタクロースは物質的なプレゼントを運ぶ不思議な人物ではない。誰かを思いやり、夢や喜びを守る人々の愛情や行動の象徴である。信じる心、希望、愛情、そして誰かの笑顔を見たいという願い…それらすべてが、形のない、しかし最も価値がある「プレゼント」となってこの日の夜、子供たちに注がれる。12月24日、夢を信じる子供たちの純粋な心に感謝し、かつて自分が夢を信じていたように、今度は私たちが子供たちの夢を守り、育むことを楽しみたいものである。
ジョンレノンの歌にHappy Xmas (War is Over)という曲がある。
『メリー・クリスマス!そして、新年おめでとう!
新しい一年が、あなたにとってなんの憂いもなく、良い年でありますように!』
という歌詞の歌である。そして歌はこう終わる。
『争いはなくなるんだ 私たちひとりひとりの行動で
争いをやめよう いまこそ!』
争いとは国家間の戦争だけではない。個人間のけんか、集団によるいじめ、団体同士のいがみ合い…人間は複数集まれば利益、目的、意見、価値観、正義感などが対立するものだ。互いに主張し譲り合わなければぶつかり合って争いになるのは当然である。争いのない明日をつくることが、争いのない最良の道を模索しあうことが、私たちにできるのだろうか?
子どもたちは未来が形づくられるのを純粋な眼で見つめている。次の世代に夢を繋ぐ私たちの指先を、世の中を、そして世界の平和を。