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ドクターKの独りごと6. 「カラヤン」

ヘルベルト・フォン・カラヤン。20世紀のクラシック音楽界において最も有名な人物のひとりである。ベルリン・フィルハーモニーの指揮者として30年以上も活躍し、クラシック演奏は勿論、CDにして自分の音を後世に残すことに力を注ぎ、クラッシックコンサートを映像にして目で見て楽しむことにも挑戦した型破りな人間だ。彼の指揮する音楽はとにかくかっこいい。一般的にクラシックコンサートではオーケストラが主役である。しかしカラヤンが指揮者の場合は彼が主役なのだ。

 

幼少のころ、カラヤンが指揮する『運命』と『未完成』を収録したレコードを聞いた。これがクラッシック音楽との出会いだった。歯切れのいいテンポ。なめらかで切れ目のない音。体幹を揺るがす重低音の響き。鼓膜をつきやぶかんばかりの大きな音…かと思えば蚊の鳴くような小さな音。子供ながらも、実に解りやすくてかっこいいと思ったものだ。

 

カラヤンの指揮するチャイコフスキー交響曲6番の映像を動画で観ることができる。これは映画音楽か?!と思うようなドラマチックな演奏。そしてカラヤンは…まるで俳優のようなスマートな容姿、銀色の髪、初めから最後まで目を閉じたまま、時に髪を振り乱さんばかりに激しく、時に呼吸しているのか?と思うほど静かな動きのタクトさばき…音だけでなく、映像もかっこいいではないか!

 

目を閉じたまま、彼は個々の演奏者にどうやって指示を出しているのだろう?まとまった演奏のためには、指揮者の意図する解釈に沿うように(本来は作曲者の意図なのだろうが…)楽団全員が同じ気持ちで奏でる必要がある。超一流のメンバーが集まった楽団の個々を、目を閉じたまま1つにまとめあげるその統制力・指導力。やはり、かっこいいとしか言いようがないのだ。

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「はじめまして。今日から主治医になります。よろしくお願いします!」初めてお会いする患者さんやその家族に挨拶するときは本当にドキドキする。数か月、あるいは一生のつき合いがこれから始まる…第一印象は重要である。しかし本当の信頼を築くのに大切なのはそこだけでないことは言うまでもない。

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カラヤンは大の車好きで、ベンツ・300SLやフェラーリ・275といったスーパーカーを亡くなる直前までビュンビュン乗り回していたそうである。成程、彼の曲のカかっこよさはここに通ずるものなのか?妙に納得できるのは私だけだろうか?

                             旭川リハビリテーション病院副院長